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NEXCO総研

防水機能を有する橋面舗装

背景

 道路橋のコンクリート床版は、雨や凍結防止剤の影響で劣化が促進されるため、適切な床版防水システムを構築することが必要不可欠です。NEXCOでは、防水性のほか、耐久性の性能を規定した床版防水をコンクリート床版に施すことを標準としています。
しかし、床版防水を供用路線の補修工事に使用するには
      ① 床版面を平滑にするための下地処理が必要。
      ② 多層構造のため、施工・養生などに時間を要する。

などの課題があり、適用困難なケースが多くあります。 現在この課題を解決するため、防水機能を有する新たな橋梁レベリング層の開発を進めています。開発にあたっては、既往の技術として 空隙率が限りなく小さく、端部までの充填性に優れたグースアスファ ルトの技術を活用することとしました。
 
橋面舗装構成

新型グースアスファルトの概要と特徴

《使用機械》既存の機械で施工可能
・グースアスファルト混合物の製造:一般的なアスファルトプラント
・グースアスファルト混合物の運搬:アスファルトクッカ
・グースアスファルト混合物の施工:グースアスファルトフィニッシャ(転圧は不要)
《施工手順》

グースフィニッシャホッパ
混合物を投入
敷均し・締固め   完    成

《特徴:従来グースからの改善点》
・天然の硬質アスファルトを使用しない(専用のポリマー改質アスファルトを開発)
→ 材料入手が容易に
→ 施工温度の低下(240℃程度→180℃程度):養生時間の短縮
→ 動的安定度の改善(300回/mm程度→1000回/mm程度):わだち掘れの軽減・表層施工時の変形軽減

工程短縮イメージ

アピールポイント

■ 新型グースアスファルトは、床版防水としての要求性能を満足することを確認できました。
■ 新型グースアスファルトを橋梁レベリング層に適用することで、床版防水を省略できる可能性があります。
■ 床版防水を省略することで、施工時間の大幅な時間短縮につながるため、時間制約がある供用中の道路での適用が期待できます。

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